FX相場を追求せよ!ユーロ高値編

相場概況

ドル円相場は、82.70円台にてスタートしましたが、19日に米住宅着工件数が事前予想を下回ったことなどを受けて一時82円を割り込む動きとなりました。
しかし、それ以降は米国の雇用や住宅の指標が強い結果となったことからドル買戻しの動きが強まり再び82円台に戻すといった行って来いの展開となりました。

ユーロ高値追求

昨年10月以来、もみ合いとなっているユーロドルの相場もそろそろ方向性が出る可能性が出始めているように見える。これまでは株式市場の下落により、リスクマネーからの回避や年末の向けての投機的ポジションの手仕舞いなど、利食い売りが続いていたことから原油価格や貴金属価格なども頭の重い展開となっていた。

 

しかし、2月も中旬に入るとじわじわと資源価格が上昇を開始、金価格は950ドル近くまで、原油価格は100ドルまで上昇している。CRBインデックスは上昇過程に入る中でドルインデックスは持ち合いをブレークしていないものの、徐々に値を下げており、ここ数年続いていたドル安傾向が再度復活し始めている。

 

株価がここに来て下げ渋りを見せていることから、低金利通貨での調達、高金利通貨での運用、あるいは変動率の高い商品での運用の動きが出ており、今や低金利通貨の仲間入りしたドルを売り込む動きが強まっているものと思われる。今のところかつての調達通貨の代表格である円は対ユーロや豪ドルなどに対して徐々に値を下げ始めているものの、ドルの下落が目立ち始めている。

 

今後の値動きとしては、対ユーロや対豪ドルなどでドルの下落傾向が加速するとすれば、ドル円でも円を買い進む動きとなる可能性が高いと思われるが、日本の景気も米国に引きずられる格好で景気後退懸念が台頭しており、ドル円ではあまりドルの下落が見られない可能性もある。

 

資源価格が高騰する中で円の価値が米ドル同様に下落することは、国内での輸入物価インフレが加速、また資源価格の上昇と相まって、国内のインフレ率は急激に上昇する可能性が高まっていると言える。単位あたり労働価格が上げ渋る中でインフレ昂進となれば、米国同様にスタグフレーションの可能性が高いと言えるだろう。

 

その意味では、3月に任期切れの福井日銀総裁の後任は大変な舵取りを迫られる可能性が高いといえる。週末に一時107円を割り込んだドル円は再度107円台に戻して週末の市場を終えており、いまひとつ方向性がはっきりしない。

 

しかし、ドルに対する売りのバイアスは依然として強いと思われ、ドル円は当面戻り売りで駆け引きするべきかもしれない。ただし、米国の景気に引きずられる可能性が高い中では、100円を割り込むようなレベルの可能性はかなり下がっているのかもしれない。通貨の世界でも日本円は無視されつつあるのかもしれない。

だましかトレンド転換か?

サブプライム問題を背景とした米国売りに飽き始めた市場は、ポジションがドル売りに偏っていると判断しているのか、ドルに対するポジティブなニュースには素直に反応、ネガティブなニュースに反応しづらくなっている。また、経済指標についても比較的悪い数字を見込み勝ちとなっており、市場予想を下回る数字自体が出難くなっているように見える。

 

今週水曜日には発表されている米小売売上高が予想を上回ったことを背景として、1月中旬以来戻りの重かった107円台後半を突破して108円台に乗せる展開となっている。しかし、108円台中盤には本邦輸出企業を中心としたドル売りオーダーが並んでいると思われ、ドルの戻りは鈍く、また、昨日は米モノラインに対する格下げの影響で米株式市場が軟調に推移、また為替市場では108.00円を割り込んだところにあった短期筋のストップをつけて107円台中盤までのドル下落となっている。

 

水曜日のドル買戻しステージにてユーロドル、ドルスイスなどについては、ドル円よりは広いレンジながら他通貨では依然としてレンジ取引内での推移となっており、ドル円の上抜けはいわば「だましの可能性」もあるように見える。本日は日経平均株価が出だしこそ安く始まったものの、その後は底堅い値動きに転換したことからドル円は108円台を回復している。また、日銀政策決定会合において金利据え置きを決めたものの、想定どおりの内容であり市場への影響は軽微となっている。

 

今後の相場展開だが、米国に対する悲観的な見方を織り込みすぎた感がある為替市場の中でドルを買い戻す動きが強いことは予想されるものの、本邦期末に向けて輸出企業のドル売りや根強い米経済への悲観論からドルを売る向きも多く、ドル買戻しが継続したとしても戻り売りオーダーの多さにドル上昇の速度や値幅は限られたものとなりそうだ。かといって特別な材料が無い中でドルの下落についても限定的と思われ、上下厚いオーダーに挟まれた状態からのレンジ取引の継続と予想するべきかもしれない。

 

もっともレンジ取引が継続した場合、参加者のレンジ取引継続の期待や諦めから短期的なポジションが溜まることによって相場を大きく動かす力になることが多くある。いわば持ち合いを抜けた所からが勝負となる。今回108円を上抜いたことで108円を背にしてのドルショートの多くは損切りをかけており、短期に限れば市場のドルロングが溜まっている状態に近づいているように見える。

 

また、相場で言うところの「だましの動き」として捉えれば、108円台前半に留まっている限りは再度ドル円の下値を模索する可能性が出ているといえるのではないか。ドル円の場合、1月23日の104.95円安値からの支持線が106.50円近辺にあり、この支持線を割り込んできた場合は下値追及となりそうだが、当面はレンジ取引の継続を念頭に置いた取引とするべきかもしれない。

 

来週は米消費者物価、FOMC議事録などが週中盤に予定されており、また注目度の高いフィラデルフィア連銀指数などの発表を控えて、この辺りが材料となって相場がブレークする可能性もある。相場を動かす力は大分溜まっていると思われ、どちらかにブレークしたときの相場展開には注意したいところだ。

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注目トピック
FRB政策金利、日銀政策金利、ニュージーランド政策金利といった各国の政策金利の発表が控えており、結果やその後の発言などには気をつけたいところです。
また、マイクロソフト、アマゾン、AT&Tなど米国の有力企業の決算発表も控えており、結果によっては市場が大きく反応する可能性もあるので、こちらも注目したいところです。
さらに欧州でのギリシャの債務再編や欧州金融安定ファシリティー規模拡大をめぐる要人発言によっては欧州通貨やドルなどにも影響を与える可能性もあるため気にかけたほうが良さそうです。